戦車は敵の戦闘車両と戦うだけではなく、敵歩兵とも戦う必要がある。戦車は厚い装甲に守られているが視界は狭いため死角からの攻撃に遭いやすく、視界の広い歩兵を随伴させる。大きく重いことから交通路には制限があり、防御側はこれを利用して対戦車壕や対戦車用バリケード、対戦車地雷等の障害物によって自由な移動を阻害する。対戦車兵器がない場合は爆薬などを使用して肉薄攻撃や即席爆発装置による待ち伏せなどで対抗できる。また戦車に随伴する歩兵は、榴弾砲や機関銃による攻撃によって戦車に随伴し続けることが困難となり、この間には歩兵による対戦車攻撃が行いやすくなる。
第二次世界大戦中に成形炸薬によるモンロー効果を利用した物が登場すると吸着地雷から対戦車手榴弾・銃砲利用の対戦車擲弾と続き、やがて個人携行可能な対戦車ロケット弾、対戦車無反動砲、携帯式対戦車用擲弾発射器(パンツァーファウスト)が登場した。またロケットランチャーと組み合わせたものはバズーカとして知られる。これら小型軽量の対戦車兵器は比較的安価で使用法も単純である事から対戦車兵器の主流となった。また戦後になると誘導装置を備えた対戦車ミサイルが開発された。
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1970年代には、この対戦車ミサイルにより歩兵の対戦車戦闘力が大きく強化された。第四次中東戦争中の1973年10月8日に発生したエジプト軍第二歩兵師団とイスラエル軍第190機甲旅団の戦闘では、エジプト軍が大量装備したRPG-7やAT-3「サガー」により、イスラエル軍戦車約120輌のうち100輌近い戦車が約4分間で撃破された。
このような携帯式の対戦車火器の発達が、ゲリラやテロリストなど重装備を持たない武装勢力に対戦車攻撃能力を与えたため、いわゆる低強度紛争(LIC = Low Intensity Conflict)を増長させる要因となった。例えばソ連製のRPG-7は簡単な作りで途上国でもコピー生産できるため、紛争地帯で多く使用されている。